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『郵便配達は二度ベルを鳴らす 』1981年アメリカ映画
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お勧め度   猫登場度
【監督】ボブ・ラフェルソン     【主演】ジャック・ニコルソン(フランク役)
【あらすじ】
フランク(ジャック・ニコルソン)は、ヒッチハイクで乗せてもらった車でガンリン・スタンドツイン・オークスに立ち寄った。
乗せてくれた人にお茶くらいご馳走するからとスタンドのカフェに誘い自分は食事の注文をしたが、最初から無銭飲食をするつもりだった。
車の持ち主が先に帰った頃を見計らってトイレから出て、財布をとられて置き去りにされたという芝居をしてみせたのだ。
スタンドのオーナーニック(ジョン・コリコス)は、代金を払えないのをなじらないどころかフランクが機械工だと知ると丁度、従業員を探していたらしく、ここで働かないかと誘った。
フランクはロスで友人が仕事を用意して待っていると、もったいぶりながらも、調理場で働く綺麗な若い女コーラ(ジェシカ・ラング)に魅力を感じて、結局、ツイン・オークスで働くことに。

コーラはニックの妻だったが、年もかなり離れていたし、現状に満足しているようには見えなかった。
そしてフランクの視線を意識しているような雰囲気もあった。
ニックが出かけた隙に調理場でパンをこねていたコーラをフランクが乱暴づくで襲うと、最初は抵抗していたものの、あっけなく身をまかせてしまったコーラは、すぐにフランクに夢中になってしまい、なんとか夫を殺そうと思い始めるのだったが。

【猫の登場】
猫はツイン・オークスの飼い猫が一匹(名前で呼ばれる場面なしで模様はシマシマがはっきり写るシーンがあまりないのですが多分チャトランです)だけですが、前半部分に5シーンほど登場します。5回目は死体での登場なので作り物の猫ですが、死に方が、この映画の一つの盛り上がり部分に大きく影響している上、登場するたびに鳴き声つきというのも、珍らしいと思いました。
最初は始まってすぐ、フランクがツイン・オークススタンドに入ろうとする時、猫の鳴き声がして、傍を横切ります。
2回目がフランクがコーラに近づこうと、調理場の外から中を伺っている時、先に猫がニャーニャー鳴いて中に入りたそうにしていて、フランクがドアを開けると先に入っていき、すぐにコーラに追い出されます。
調理場だけは猫は立ち入り禁止と思われ、3回目の登場シーンはコーラの住まい部分です。その時点ですでにフランクと通じ合っているコーラは、彼に会うのが目的のように猫を抱き上げて、フランクの居る部屋にある冷蔵庫から牛乳を出して、猫に与えます。
フランクがその後ろ姿に乱暴に抱きつく為、コーラがよろけ猫が大声で鳴きます。
「全く!少しは猫迷惑を考えなさいよっ!せっかく美味しくミルク飲んでるんでしょ!」と私、思わず、猫になってつっこんでました。
4回目が最初にコーラがバスルームにいる夫を殺そうとしている時、外の屋根部分を猫が歩いているところが映し出されます。
その直後、画面には映りませんがコーラが後ろから夫に殴りかかり、同時に突然停電した事がわかります。
予期せぬ停電に驚いたのと、近所を警官が見回っていたことから用心したフランクが逆にニックを助けたような結末になり、夫も後ろからだったため妻の犯行とは気がつかないで、殺人は未遂に終わります。が、この時、実は猫が身代わりのように死んでしまっていたのです。調べに来た警官が屋根の上で感電死している猫を下に放り落とします。どの位時間が経過していたのかは不明ですが、すでに硬直していました。って、作り物だからでしょうけどね。
あれじゃ作り物ってモロバレじゃんと思ったものの、もしもグニャとしていたら、本物みたいで、ショックだったかも。
こうして猫が命がけで殺人を阻止してくれたっちゅうのに、おバカな二人は結局、車の事故を装って再び殺人を実行してしまうんですよね。・・・おっとネタバレ?。にゃはは
そうそう、後半にはキャッツという名前の弁護士と山猫という触れ込みのメスライオンが出てきます。
【その他の感想】
タイトルが変わっているからか、大概の人は聞き覚えがある有名な作品ですが私もだいぶ前に一度見たけれど、あまり覚えていませんでした。
ただし猫が感電死したことだけは覚えていたのでギャオでやっていたのを改めて観て見たら、思ったよりも猫の登場シーンが多かったので、ここにアップすることに決定!。

最初に思ったのは、やっぱりタイトルと内容の関連性はいかに?という点でした。
郵便配達がベルを鳴らすシーンなんて二度どころか、一度もないんですよね。最初に夫を殺そうとするシーンでフランクがコーラに「危ない時は二度ベルをならせ」というセリフがあるくらいです。
私と同じ疑問は皆感じたようで、ここに答えがありました。

原作は「The Postman Always Rings Twice」、実際にあった事件をもとに1934年に書かれたジェームス・M・ケインの処女作。
日本語訳すれば「郵便配達夫はいつも二度ベルを鳴らす」ということになるようです。
1939年に「最後の曲がり角」というタイトルでフランスで映画化されたそうで、続いて1942年に舞台をイタリアに変えて映画化、更に1946年にアメリカで映画化されましたが、これは日本では劇場未公開だそうです。
DVD化はされているので、見比べてみましたが1946のアメリカ版はジョン・ガーフィールド(33歳)とラナ・ターナー(25歳)で、フランクのキャラがジャック・ニコルソンの時とだいぶ違っていてワルの雰囲気ではありません。 
だんだんセックスシーンが強烈になっていき、ギャオではボカシが入ったシーンもありました。
暴力シーンもあるし、暗く重い映画で、こういう映画が流行った時代もあったというけど、ほんまかいな?って思いました。
せっかく焼いたパンを下に落としてもったいないったらありゃしない。
殺されてしまうお人好しの旦那さん、誰に殴られたのか気にしないのはおかしいです。
ジャック・ニコルソンさんはサーカスの女調教師ともすぐ関係してしまうという、女たらし(古い?)で、ベッドの上でライオンがゴロゴロ言ってる、驚きの場面もありました。
原作本も読んでみたのですが、1946年版の方が原作に近いですね。
1981年の映画は救いようのない不倫話という仕上がりになっていると思います。
ジャックニコルソンさんのはまり役って感じでしょうか。ニコルソンさん、この時44歳で、(ジェシカラングさんは32歳)お顔は若々しくとってもセクシーでチャーミングですが、すでにおぐしは涼しめで〜っす。にゃふふ


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