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『タワーリング・インフェルノ』1974年アメリカ映画
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お勧め度   猫登場度
【監督】ジョン・ギラーミン    【主演】ポール・ニューマン(超高層ビル設計士ダグ役)
【あらすじ】
サンフランシスコの超高層ビル(138階)グラス・タワーの落成パーティの当日、設計者のダグは都会の暮らしと超高層ビルの設計という仕事に疲れ、パーティ終了後すぐに都会を離れて自然の中で暮らす事に決めていましたが、婚約者に一緒に来てくれないかと話している最中にビルの電気設備に問題が生じたのですぐ来て欲しいと連絡が入ります。
調べた結果、手抜き工事がなされていた事を知り、ビルのオーナーに落成パーティーの中止を提案しますが、オーナーはたいした問題ではないとタカをくくり、耳を貸そうとしませんでした。
手抜き工事はオーナーの娘婿のしわざとわかり彼に詰め寄りますが、すでに81階ではショートによる火災がひろがっていました。
ビルは80階までがオフィス用、その上は住宅用で、いろいろな人が住んでいました。
その中には金持ち老紳士をかたるサギ師もいて、同じ住人の富豪未亡人をターゲットにして、パーティでうまくとりいって一儲けしようとたくらんでいました。
上院議員や、市長夫妻などそうそうたるメンバーも招待され盛大なパーティーが最上階でいよいよ始まりました。
しかし、ビル内の火災は徐々に広がっていて、消防隊がかけつけて消火作業が開始されても、火の勢いは増すばかり。
消防隊員などに犠牲者も出始め、パーティ会場を1階に移す事になったものの、エレベーターが動かず、招待客はパニック状態に陥ります。
次々と犠牲者が増えていく中、最後の手段は天井と屋上の貯水槽を爆破し、その放水により消火しようというものでしたが、自らの命を危険にさらすその任務についたのは、消防隊長と設計者のダグでした。
【猫の登場】
人間は何百人も登場しますが、猫は1匹だけで、登場シーンは3回だけなのですが、この映画の中で、とっても重要でロマンティックでハートフルなシンボルとして大きな意味を持った出演をするのは、風格のある立派なキジトラさんです。
住人の一人富豪の未亡人(ジェニファー・ジョーンズ)がこのキジトラさんと優雅に暮らしているのですが、だまして金儲けをたくらむ老紳士(フレッド・アステア)との心のふれあいがひとつの盛り上がりとなっています。
下心を持って、「ご一緒にパーティに」と誘いに来た老紳士をにこやかに迎えた未亡人の腕に抱かれて、キジトラちゃん最初のご登場です。
(これだけの高級マンションですから、ペットOKなのね〜って、うちのマンション高級じゃないけど、ペットOK,にゃはは)
2度目は広がる火災の中、部屋でじっとうずくまるところが映し出され、逃げ遅れている人がいないかと見回って来た人に発見され、
「あやうく見逃すとこだったよ」
と助け出されます。
猫好きはこういうシーンに弱いです。
しかし、飼い主の未亡人はあえなく、亡くなってしまいます。
あ〜あ、あのキジトラさん誰が面倒みることになるのかしら?などと思う余裕もなく、大混乱が進んでいきます。
そして、エンディングで3回目の重要な登場シーンがあります。
パーティーの中で、二人はお互いの真実をしりつつも惹かれあい愛を確認し互いの無事と再会を願うのですが、九死に一生を得て生還した老紳士に伝えられたのは夫人の訃報でした。
そしてそれを認めざるを得なかったのは、夫人の猫を手渡された時だったのです。
この間、セリフは夫人の名前を呼び続けるだけなのですが、猫を助け出した人が何も言わずにフレッドアステアさんに猫を預けるというシーンはそれだけで何もかも語りつくすほどの意味合いがあり、感動的でした。
それにしても、この猫ちゃん煙の中でも、見ず知らずの男性に助け出された時も、初めてのおじいちゃんに抱かれた時もじっとしていて、実におとなしいです。
猫っていち早くパニくっちゃう生き物なのに、猫の名優なんでしょうかね。
【その他の感想】
この映画 出演者の顔ぶれが超豪華ですよね。
外国の俳優さんに疎い私でも知ってる名前のオンパレードです。
2時間40分を超える映画としては相当に長い大作ですが、ストーリーは落成パーティー当日のたった1日の出来事を映画にしたものです。
その中に、沢山の人々の人生がわかりやすく織り込まれています。
大都会の中での突然の災害時にはいつだってこういう物語があるはずですし、こんなパニックも起こるでしょうし、大きな教訓を与えてくれる映画でした。
30年も前に作られたのに、まるでつい最近の映画のような気がしました。

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