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『女の顔 』1938年スウェーデン映画
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お勧め度   猫登場度
【監督】グスタフ・モランデル     【主演】イングリット・バーグマン(アンナ役)
【あらすじ】
顔の半分が火傷によるケロイド状態のアンナ(イングリッド・バーグマン)は暗い少女時代をおくった。
おまけに家庭環境も最悪の状態で育ち、大人になった今は仲間とゆすりや恐喝をしてお金をかせぐという生活だった。
頭のよいアンナは仲間の中でも男達に一目おかれるほどだった。
不倫をしている医者の妻をゆすりにおしかけたアンナは、その夫の整形手術医に鉢合わせしてしまうが、ケロイドの醜さから、全うな人生をおくれないでいるアンナを不憫に思った医者が人生をやりなおすために整形手術をしてやろうと言ってくれ、アンナは美しく生まれ変わる。
しかし、以前から仲間と計画を進めていた貴族の家に家庭教師として入り込み、遺産相続のために、第一相続人である、子供を殺すという恐ろしい悪事に手をかさなければならなかった。
貴族の屋敷に入りこみ、何も知らない家族に暖かく迎えられたアンナは、だんだんと心優しくなり、なんとかして悪行から身を引きたいと思うのだったが。
【猫の登場】
1938年というまだまだ私でさえ生まれていない時代の古い映画ですので、当然シロクロですから、もしもシマシマやミケだったりしたら、はっきりした事がわからなかったのですが、ここに登場した猫はまちがいなく黒猫と思われます。
あまり意味のある存在ではありませんが、アンナの悪仲間はアンナ以外みな男ですが、そのうちの一人のおじさんが、悪巧みの相談シーンでずっと中猫に近い仔猫の黒猫を何故か抱いていました。
ワンカットだけでなく、数分にわたる悪行の打ち合わせシーンの間中、猫が大好きといった雰囲気で、ずっと、猫を放そうとしませんでした。
ちょっと小太りなそのおじさんを悪者らしからぬ顔つきだと思ってしまったのは、私が猫好きイコールいい人という偏見があるからかもしれません。
猫の登場はそれだけですが、なんでわざわざこのおじさんにこんなところで猫を抱かせたんだろうか?と監督さんに聞いてみたくなりました。
【その他の感想】
今なら整形手術はあたりまえで、何故やるのかと不思議に思うような人まで手術をしていますが、この映画の時代にはより美しくなるための整形はありえなかったと思います。
アンナを手術する医者も戦争による被害者の手術をしていたという説明があります。
本来もそうした必死の必要性から整形手術は発達してきたのかもしれないと、あらためて思ったのですが、外見が変わると内面までかわるということは、誰でもうなずけるところだろうと思います。(人は外見ではない心だとわかってはおりますが)
映画ではもともと綺麗な人が特殊メイクで醜くしているわけですが、セリフが日本語ではないので、微妙なところはわかりかねますが、整形後は話し方まで違ってしまい、本当に別人みたいでした。
特殊メイクもシロクロ画面のせいか、とても本物っぽくリアルです。
さてさて、イングリッド・バーグマンさんは1915年生まれだそうですから、この時23歳という事になりますが、お顔の美しさは勿論の事、スタイルのよさにあらためて感動しました。

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