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【監督】ロジャー・スポティスウッド 【主演】ルーク・トレッダウエイ(ジェームス役) |
【あらすじ】
両親の離婚でイギリスからオーストラリアに移り住んだジェームスはプロのミュージシャンを目指してイギリスに戻るが夢破れ、生活が乱れはじめ薬物に依存するようになる。 家族にも見放されて、路上で歌うストリートミュージシャンとしてわずかに食つなぐホームレスとなったが人生に目的も目標も持てず、薬物依存から抜け出す事もできない。 そんなドン底の生活を送っていた彼のもとにある日、ケガをした一匹の野良猫(ボブと命名)が迷い込んでくる。 ジェームズが有り金をはたいてボブを助けて以来、ふたりはどこへ行くにも一緒で、次第にその動向が世間の注目を集めるようになるのだったが。 |
【猫の登場】
ボブ以外の猫は動物病院へ行くシーンに2匹ほど、ほんのチラっと映る以外はいませんがボブは登場すると、ジェームスとどこへ行くのも一緒なので、ほとんど出ずっぱりです。 このお話、実話ですからボブ役の猫さんは本にゃんが演じています。 と言っても、代役猫さんが演じているシーンもあるらしく、映画を見ていて、全くわかりませんでしたが、そっくりさんが何匹か出演しているそうです。 タイトルの通り、ボブとジェームスがハイタッチするシーンが何度かありますが、知らずににんまりしちゃってました。 ボブの年齢は不明ですが、茶とらでとっても可愛い顔をしています。 ストリートミュージシャンとして人気者になるのは当然と思える可愛さです。 エンディングには実物のジェームスさんとボブの姿が映り、映画と区別がつかないほどです。 実際にロンドンで二人(?)の路上パフォーマンスを目にしたことがある人は、思わず映画のそんなシーンの中に自分自身を探してしまうんじゃないかしらと思うほどです。 映画の中で、誰かが 「茶とらの猫は意思が強い」 というのを聞いて、人間に対してそんな決めつけを聞いたら、即、否定するくせに、 「うん、うちにも茶とらいるけど、そうかもね。」 にゃんて心の中で思わず同意しちゃってました。にゃはは |
【その他の感想】
猫が幸せを招くことを証明するドキュメンタリー映画と言えるのではないでしょうか。 食べるにも困っている状態で怪我をした知らない猫の薬代を払うジェームスは元々、猫好きの心優しい青年だったんでしょうね。 それにしても猫を無料で治療してもらえるところがあったり(薬代は有料だったけど)、薬物依存者の更生に手厚かったりとイギリスは日本より福祉が充実しているってこと?と思える場面がいくつかありました。 ジェームスさんが立ち直れたのは、ボブに出会う前から熱心に彼の更生をサポートした女性(映画の中でヴァルという名前で登場)の存在も相当大きいと思いました。 イギリスだけではないでしょうが、薬物依存者の厳しい現実も垣間見れるノンフィクション映画ですが、人と人、人と動物との出会いにじんわりし、思わず目頭が熱くなる映画でした。 |
公式HP:http://bobthecat.jp/ |