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『007は二度死ぬ』1967年イギリス映画
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お勧め度   猫登場度
【監督】ルイス・ギルバート 【主演】ショーン・コネリー(ジェームス・ボンド役)
【あらすじ】
今回も悪者はスペクターのブロフェルド。
アメリカとソ連の宇宙カプセルが、次々姿を消すという怪事件が起き、米・ソはお互に相手国を疑います。
妨害ロケットが日本から発射されているらしいと探知したイギリス情報部から、007は、敵の正体と目的を探る任務を命じられました。
日本の秘密諜報員田中(丹波哲郎)とアキ(若林映子)の協力で日本の南にある島が、悪の巣窟ではないかと日本人漁師に変装し地元民の疑惑をさけるため日本人の女性(浜美枝)と偽装結婚までしてのりこみます。
【猫の登場】
今回も悪者役のブロフェルドは、はじめは顔が画面に映らず猫だけが映し出されます。
国際的な大規模悪集団のTOPは猫好きで大事な会議でも猫を膝にのせて常になでているというわけですが、5作目ともなると(5作中猫が出てくるのは3作品だけですが)、ホワイトペルシャを抱いている事が悪の大物である証拠のような雰囲気が定着した感があります。

私が見た007全21作中で猫の登場シーンが一番多いと思われるのが、この「007は2度死ぬ」と7作目の「ダイヤモンドは永遠に」です。
ブロフェルドは、この回では、姿をあらわす時いつも猫を抱いています。
ラストに近い007にやっつけられてしまうシーンでも、まだ猫を片手に抱いているのが、なんとも傑作です。
猫を抱きつつ、ボンドをピストルで撃つシーンがあるのですが、猫は当然あわてて飛び降りて、逃げ出すので、これ以後、映らなくなります。
特典映像の撮影裏話の中にも、唯一この回だけ猫に関して語られていましたが、この猫は当時、有名なカーペットのコマーシャルにも出ていたらしいのですが、発砲音に驚いて逃げ出した後、探すのに2日かかったあげく以後撮影につかえなくなってしまったそうです。
人間の10倍は耳がいいという猫ですから、当然ですよね。

【その他の感想】
今回の秘密兵器では「リトル・ネリー」と名付けられた1人乗りヘリコプターとタバコのガンが印象的でした。
水のシーンではよく登場するサメにかわって今回はピラニアが使われています。
また今回の悪事を進める隠れ家は、大きな火山口が開くとその中に現れ、相当な大掛かりな設備で圧巻でした。

ほかの回で悪玉ブロフェルドを演じていた俳優さんがこの回ではボンドの見方役で日本に住み和服姿で畳のある家でボンドを接待していたのが、日本のテレビドラマで悪役の人がいい役をしているのを見た時以上になんかちょっとへん!て思ってしまいました。
へんと言えば、黒い髪の毛のカツラをかぶり、日本人に変身したショーンコネリーも、かなり無理があり変でした。

毎回、世界各国を舞台に撮影された007シリーズも5作目は日本が舞台になり、浜美枝さんと若林英子さんがボンドガールに選ばれたわけですが、男性俳優として丹波哲郎さんが007シリーズに出演した話も、結構有名ですね。

特典映像のスタッフの裏話では丹波さんは英語ができて、助かったと言ってましたが、逆に浜三枝さんは英語がダメで途中で役を降りてもらおうとしたが、下ろされるなら、ホテルの窓から飛び降りて死ぬと頑張ったそうです。
結果、セリフが少ない結婚相手役だった若林さんと役を入れ替えたのだそうです。
そう言われてみると、外見的には花嫁役より活動的なアキ役の方が浜三枝さん向きの気がします。

相撲部屋や姫路城、神戸港、九州の小さい島などでロケがおこなわれたようで、映画を見ていても、日本人としてはほかの回よりやはり、親しみを感じたのですが、裏話で日本のファンやマスコミにうんざりしてショーンコネリーさんはこの回でボンドをおりたと聞き、当時の熱狂振りなどまだ子供で知らなかったのに、日本人としてなんだかちょっと申し訳ないような恥ずかしいような気分になってしまいました。


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